「数学が分からない」から、もう少しだけ具体的にしてみます。
問題3。式を立てるところまではできた。解説の2行目から3行目で、なぜ両辺を割るのかが分からない。
これは説明用の架空の記入例です。実在する生徒の記録ではありません。
解説を読んだときの納得と、一人で手順を選べることは、別々に確かめましょう。この記事では、復習のときに止まった場所を残し、次に確かめることを決めるメモの使い方を提案します。学習効果や成績の改善を保証する方法ではありません。
まずは、答えを見ずに一度試してみる
解説を確認した問題を、解答を閉じてもう一度試します。試験中のように無理に制限時間を設ける必要はありません。「何を自分でできるか」を確認するための作業です。
最初から最後までできなければ、止まった場所に印をつけます。解説全体を写すのではなく、分からない言葉・式・手順を一つ残してください。
学校から指定された直し方や提出方法がある場合は、その指示に従います。このメモは指示を置き換えるものではなく、自分の疑問を整理するために使います。
止まった場所を4つに分けてみる
| 止まった場所 | メモすること | 次に確かめることの例 |
|---|---|---|
| 問題文 | 意味の分からない言葉、求めるもの | 用語の説明や、問題が尋ねている内容 |
| 解き始め | どの方法を使えばよいか分からない | 授業で扱った例題との違い、方法を選ぶ理由 |
| 途中の手順 | 追えなくなった一行 | その前後で何をしたか、計算や文法の決まり |
| 結果の確認 | 答えが合わない、説明できない | 写し間違い、計算、単位、条件の読み落とし |
この分類は診断や採点基準ではありません。複数に当てはまっても構いません。「全部分からない」で止めず、相談の入り口を見つけるための編集上の提案です。
たとえば英語なら、「この文法が苦手」だけでなく、「主語を変えたときに、動詞をどう変えるか迷った」と書けます。国語なら、「選択肢を二つに絞ったが、本文のどこを根拠に決めるのか分からない」という残し方もあります。
復習メモは、1問につき短く一行から
| 問題・ページ | 自分で試したこと | 止まった箇所 | 次にすること | 再確認した結果 |
|---|---|---|---|---|
| 記入例:数学の問題3 | 途中まで式を書いた | 式を変える理由が説明できない | 前後の式を示して先生に質問 | 説明後に自分で試して記入 |
| 自分で記入 |
すべての問題を長文で記録する必要はありません。問題番号と印だけでも、後から同じ箇所に戻れれば使えます。メモをきれいに仕上げることが、復習の目的にならないようにします。
同じ箇所で止まるなら、質問する準備へ切り替える
解説と授業ノートを見ても説明できない場合は、「分かるまで一人で続ける」以外の選択肢を用意します。
- 教科書のどの説明を見たか。
- 自分でどこまで書いたか。
- 解説のどの部分がつながらないか。
この3点があれば、質問のために問題を解き直すところから始めずに済みます。何分で質問へ切り替えるかは、一律に決めなくて構いません。翌日の予定や、先生に質問できる時間も踏まえて調整してください。
質問する前から疑問を完璧に説明できなくても大丈夫です。「ここまでは書けました。この次に何を考えるか分かりません」と、教材を示す方法もあります。
説明を受けたあとは、何が変わったかを残す
先生の説明を聞いたら、理解できたことと、まだ確かめたいことを分けます。自分で一度試し、使った手順を言葉や式で示せるか確認しましょう。
後日もう一度確かめるときは、同じ答えを覚えているかだけでなく、途中の手順も見ます。確認する日は学校の課題やテスト日程に合わせます。本記事は「翌日・3日後が最適」などの決まった復習間隔を推奨するものではありません。
再び止まったら、前回と同じ箇所なのか、別の箇所なのかを書きます。それが次の相談材料になります。
保護者は、正解数だけで判断しない
間違いが残っていても、前回より具体的に疑問を説明できる場合があります。反対に、正解していても理由を説明できない場合は、確認したいことが残っているかもしれません。
「何問できた?」に加えて、「今日はどこを質問したい?」と聞く使い方を提案します。保護者が答えを教えられない教科でも、問題番号を一緒に確認する役割は持てます。
次に問題を開いたら
一人で試す、止まった場所を残す、次の確認方法を決める。この3つを一問で試してみてください。記録が多くなりすぎるなら項目を減らし、本人が使える形へ変えて構いません。
参考情報と提案の範囲
文部科学省は、学習の見通しを持ち、過程や達成状況を振り返り、進め方を調整することを説明しています。本記事のメモは、その考え方を参考にした独自の編集案です。分類や手順の効果を同省が認定したものではありません。
- 文部科学省「4.教育課程の実施と学習評価」(確認日:2026年9月10日)